令和5年度事業報告
令和5年5月に、新型コロナウイルス感染症が「5類感染症」扱いになったことにより、人々の生活・行動は徐々に変わり、現在では、ほぼコロナ前の状態に戻りました。
5類移行を契機に県内経済も動き始め、イベントの通常開催の増加や、インバウンド需要の回復、知事選・県議選などの選挙により、印刷需要も回復基調にあるかと思われましたが、夏以降、業界全体に受注量に活気のない状況にあります。また、用紙をはじめとする原材料費、エネルギー価格の上昇分の製品価格への転嫁は、お取引先にご理解はいただいているものの、転嫁率は100%にはほど遠く、厳しい経営状況が続いています。
組合活動においては、計画した行事は皆様のご協力の下、全て行うことができました。特にも、3回のセミナー(通常総会、MUD、新年会)は、非常に内容の濃い素晴らしいセミナーでした。上期・下期東北地区印刷協議会にも多くの理事が出席し、各分科会で協議いただきました。また、5年ぶりの開催となった「全日本印刷文化典」は、広島において盛大に開催され、当組合からも役員5名が参加いたしました。
令和5年度は、官公庁を訪問しての要望活動は行いませんでしたが、全印工連・県工組連名の「原材料費高騰に伴う値上げ対応のお願いの文書」を組合員に送付し、値上げ要望・交渉に活用いただきました。知的財産権につきましては、全印工連が改訂版のパンフレットを作成し、全国の都道府県・市町村に送付しました。岩手県工組は、令和3・4年度に官公庁に対し周知要望活動しておりましたので、今回のパンフレットの配布は効果的なタイミングであったと感じております。引き続き周知活動を継続してまいりたいと思います。
組合の財務面は、物価高騰で管理諸費も増加しましたが、その分他の支出を抑えることを工夫し、非常に厳しい情況の中、若干の黒字を確保することが出来ました。
一年間、皆様のご理解とご協力によって組合活動を行うことができました。心より感謝申し上げ、令和5年度の報告とさせていただきます。